stripe@chicago

智に働けば角が立つ。
情に棹させば流される。
意地を通せば窮屈だ。
兎角に人の世は住みにくい。

--- 夏目漱石『草枕』


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2/6/2007 Tue
RYDEEN 79/07
更新はしない予定でしたが,緊急事態ですので.
YMO再結成です.曲は,そこはかとなく年月を感じさせ,しかもリミックスとはちょっと違う,そのテクノからエレクトロニカな感じがいいです.

1/31/2007 Wed
復旧
過去のコンテンツを復活させました.
なお,本日付で,大学新卒以来7年弱勤めた先を辞め,明日より新しい職場にて働き始めます.

11/21/2006 Tue
チェックポイント
今日は息子の4歳の誕生日.
とは,何も関係がありませんが,今日は一つのプライベートなチェックポイントを通過しました.当初は来年3月位に通過予定だったのですが,随分早まりました.留学直後の予定よりは,スピードは5割増くらいになっています.クオリティも3割増くらいなので,まあ良いでしょう.
来年1月末を目処に過去の日記を全て再アップロード予定です.去年の10月頃事情により削った内容も含め全て復旧します.ただし,続きはここで書く予定はありません.
以上と何も関係ないのですが,5年くらい前,自分が経済調査の仕事を始めて2年目位の時に,当時の上司が「会社のとてもエライOBに『グローバライゼーションの日本経済に与える影響って何だろうね』と尋ねられた」と言っていたのを偶然最近思い出しました.つい最近自分の中で,そのうちの一つの答えが思いついたので書き留めます.グローバライゼーションの影響の一つに,かつて「南北問題」と言われた状況が国内経済の中にビルトインされてしまう現象が挙げられると思います.「格差社会の到来」などと呼ばれたりする状況は,労働や資本の移動による海外の経済状況との連関の強まりが一因であり,意図したか,しなかったかは別として,「南北問題の輸入」と見ることもできるでしょう.

6/15/2006 Thu
では,サヨウナラ
本日をもって,このstripe@chicagoは終了です.
このサイトは私のシカゴGSB在学中のリアルタイムの記録でしたので,卒業後の続きはありません.これからは,自分が入学前に計画していた通りの,あたりまえの日常が始まります.何かが飛躍的に変わったということはなく,2年間をかけて将来自分のいるべき地点まで歩き,今はそこに辿り着いただけのことです.ここで書くほどのことはありません.こうしたサイトの終わり方も,当初予定した通りです.
これまでこのサイトを訪問していた方,長らくご愛顧ありがとうございました.
それでは,サヨウナラ.

6/14/2006 Wed
終わり
いよいよ明日引越しです.ほぼ2年間過ごしたハイドパークのアパートメントを引き払った後,日曜のシカゴ出発までダウンタウンのホテルで2泊を過ごします.土曜には同級生の結婚披露宴もあり,そこでまたいつもGSBでつるんできた連中が一同に介します.
荷造りや各種手続きも(妻のおかげで)順調に終わりました.今日,先日受けた期末試験の成績も返ってきました.卒業証書ももらい,成績も出揃い,すべてが終わったと実感します.

6/13/2006 Tue
倒錯
日銀の福井総裁の村上ファンド投資についてです.余りに情けない話ですので,ここでは徹底的にやりましょう.
まず,この方の価値観の順番を並べてみます.日銀総裁就任時に解約しなかった理由として,当初共同で出資した人との「仲間意識」を挙げていました.これを聞いて,高校生が喫煙を咎められて「友達づきあい」を理由に出すのを思い出しました.この時点で「仲間意識 > 日銀総裁就任イベント」という価値観の順序が見えます.
次に,おそらく致命的なのが,今年2月に解約を申し入れたというタイミングです.就任以来,「仲間意識」を理由に3年も持ち続けていたものを,なぜこのタイミングで解約したのでしょうか.村上容疑者のインサイダー取引は6月に入ってから明らかになった話であり,解約はその数ヶ月前という絶妙のタイミングになります.一つ考えられる理由は,福井総裁は熱烈な阪神ファンとして有名であり,その立場からすると村上ファンドの阪神鉄道買収の動きが気に食わなかったということです.「仲間意識」で売れなかったポジションでしたが,阪神ファンとしての心情に照らしたらすぐに売ることができたという解釈です.その場合,価値観の順序は,「阪神タイガース > 仲間意識 > 日銀総裁就任」となり,これはこれで,もの凄く倒錯したストーリーです.まあ冗談はさておいて,2月というと,つまり量的緩和解除前ですね.福井総裁は前日の参議院予算委員会では量的緩和と株価下落関係を否定した発言をしたそうですが,いずれにせよ,このタイミングはかなり深刻だと思います.
でもまあ,もうこの方は辞任して引退してもいいんじゃないですか.私がKashyapの授業を受けて思った感想は,中央銀行に関する研究と実践は90年代以降かなりのスピードで発展し,さらにまだまだ発展する余地が残されているということです.東大法学部卒とはいえ,経済学をしっかり噛んだことのない学卒の古い世代がキャッチアップできるような代物でもなくなっているくらいに金融政策は専門化しており,その傾向はこれから益々強まると思います.ここいらで,若い人か,もっとものをよく知った方に譲られるのもいいのではないでしょうか.「総裁辞任は市場を不安定化させる」という議論は,「日銀の金融政策には制度としての信認がない」と言っているのと同じです.荒療治として,岩田副総裁を昇格させて,インフレターゲットでも思う存分やらせてみたらいかがでしょう.内部的には大変でしょうが,市場から見ればむしろ逆に安定化するかもしれません.

6/12/2006 Mon
GSB生活を振り返る(10)「シカゴGSBのMBAは役に立つのか」
W杯の日本対オーストラリア,自分のアパートの最上階にある共有スペースで見ることができました.とはいうものの,自分が今迄で見た中で最悪の試合でしたね.後半中頃までは,ファウルを取られずに,ゴールチャンスも作らせないという,守備陣のぎりぎりの粘りが感じられただけに,非常に残念です.
さて,シカゴGSBの回想録もこれが最後です.最後は,ずばり,「シカゴGSBのMBAは役に立つのか?」です.さっさと結論に行きますが,私の答えは「わかりません」です.それは働き始めてから,初めてわかるものなので,つい昨日卒業した私には具体的なことは何も答えられません.以上です.
まあ,これでは何なので,「じゃあ『MBAが役に立った』と言えるのはどういう時か?」と論じてみましょう.これについては,夢とか自己実現がかなった時とか言う人もいますが,私はシンプルに,「名声かカネ,もしくはその両方を得た時」と思っています.社会に役に立つことをしていれば,そのどちらかが必ずついてくるでしょう.それらがなければ,どんなに自分は頑張ったとか,自分なりの夢をかなえたとしても,単なる自己満足の世界です.ビジネスの学位なんですから,結果もきっちりビジネスライクに評価しましょう.

6/11/2006 Sun
卒業式 + GSB生活を振り返る(9)「シカゴGSBで何を得たか」
はい,今日は卒業式でした.まず,facultyによるspeechは,Turbo MicroKevin M. Murphyでした.ちゃんとトレードマークの野球帽をかぶりながらで,拍手喝采でした.内容は「経済学を通じて世の中を見よう」という,シカゴGSB色100%のもの.テーマは,「equilibrium」「incentive」「analysis of cost & benefit」というものでした.「君達が社会に出て,『これは良いアイデア』だとすぐに思いつくようなのは,大抵がダメなアイデアだということを念頭に置きなさい」と,彼が話した内容も100%シカゴGSB.卒業式に至っても,この学校はこうしたノリでした.
実業界で成功した卒業生のspeechもあり,今回はエグゼクティブプログラムの卒業生で,ヘルスケアベンチャーで成功した女性でした.これはダメでしたね.いきなり「起業しなさい」から始まるスピーチで,「この人,オーディエンスを理解しているのかな?」と耳を疑いました.しかも内容も,あたかも起業のリスクは何もないように夢ばかり語り,しかも内容は「アメリカの起業」限定でした.ちょっとシカゴGSBの教育水準を見くびっているのではないでしょうか.ここのMBA達はentreprenuershipについては酸いも甘いもみっちりと教え込まれている人達です.そうした人達に,こうしたぬるい夢をちりばめてちゃらちゃらした内容のspeechはいささか失礼だと思います.折角のMurphyのspeechが台無しになった口汚しでした.
さて,私のGSB生活の回想編も今回を入れてあと2回のみです.今日は卒業式ということで,自分がシカゴGSBで得たものをおさらいします.あれもこれも得たというわけではなくて,私が手にしたのは,ファイナンスのスキルセットと人脈,そして一つのチャンスです.ほぼ,入学前に予想していた通りで,過不足なく,個人的にも大変満足しています.MBAを取得計画を立てる前に,「卒業後は,ファイナンスについてこうしたことがわかる/できる人になりたい」という目標があり,当時の現実とのギャップを埋めるために,シカゴGSBに入学しました.そしてそれは最適な選択でした.私の目標からすると,他のビジネススクールでしたらなかなかこうはいかなかったと思います.
MBAによって「キャリア上の道が拓けた,広がった」という人も多いのですが,私の場合はむしろ逆かもしれません.キャリア上のゴールは,入学前に複数あったのを,入学後の経験を通じて1つか2つに絞りました.もともと自分自身,狭い分野に絞りたいと思っており,絞ること自体がMBAでの目標の一つでしたので,迷いなくきっぱりとした決断ができて非常に良かったです.
もう一つ,シカゴGSBは私にとってチャンスでもありました.入学前の私は,「何でも隙あらば手抜きをする」が個人的なテーマでしたが,今回は「手抜きせずにとりあえずやってみる」をテーマに2年間暮らしました.そうしたことに対する十分な報酬がある場を探しており,シカゴGSBの懐の深さはそこに丁度フィットしました.自分がどこまでやれるのかよく見ることができ,非常に満足しています.この先も手抜きせずに仕事をして,御礼にちゃんとシカゴGSBに寄付したいと思います.やっぱりMBAの卒業生は,夢や自己実現なんぞふわふわ語るよりも,働いて,さっさと誰からも認められる結果を出してナンボですから.